店販購入者が技術単価が上がっていく理由


 なぜ、サロンで店販を購入すると、顧客の技術単価が高まるのでしょうか。


まずは、こちらの円グラフをご覧ください。


 上記グラフは、低単価サロンではない、カット料金4,000円以上の400店舗のサロンにデータ提供をしていただき、当社にて集計分析し、それらを平均値化したもので、

「店販を過去に1度でも購入している顧客(黄色32%)」と「店販を過去に1度も購入していない顧客(グレー68%)」で、グルーピングしました。


 ご覧の通り、「店販購入グループ」は、「店販未購入グループ」に比べ、技術単価が1.5倍も高い結果でした。

 このデータから、店販購入をキッカケに、顧客のヘアケア意識が高まり、技術単価が高まったという見方ができます。


 ただ、見方によっては、

店販を購入する顧客=そもそも美意識(ヘアケア意識)が高い顧客なのでは?といった見解もあります。


 確かに店販購入グループにはそういった顧客が含まれているのも事実ですが、

昔に比べ、美容室の店販購入者数は年々下がってきており、現在は購入者比率が5%を切っているような状況です。


 そのような業界の時代背景を考えますと、

店販購入者比率が30%を超えているのはサロン側の努力であり、技術単価の差も、決して自然に起きていることとは言えないのです。


 その証拠に、「店販購入グループ」に、ヘアケアに関連するトリートメントやヘッドスパなどの施術に「なぜ興味を持ったか?」または「実際になぜ、それらの施術を行ったか?」アンケートを取ってみたところ、


「毎日のシャンプーを良いものにしたので、美容室のトリートメントにも興味がわいた」

「今まで使っていたドラッグストアのシャンプーと明らかに違うので、ヘアケアの重要性がわかった」


など、店販購入がキッカケで顧客のヘアケア意識が高まったというお声が多数挙がったのです。


顧客のヘアケア意識の向上には 美容師からの提案が“カギ”

 アンケートをよくよく深堀りしてみると、店販購入した顧客が自ら積極的に買うというよりは、美容師から提案されて購入に至っているケースが多いことがわかりました。


その証拠に、下記データをご覧ください。

 

 これはある1店舗様において、2年間で店販顧客(黄色)がどれだけ増えたかということを表しています。

 2年前と比べ、店販購入顧客の割合は3割近く増えています。この要因は、顧客が店販を買っても買わなくても、ヘアケアの重要性をコツコツと伝えていったからです。

(通常は、このように顧客にヘアケアの重要性を伝え続けることはスタッフのモチベーションの観点からも困難ですが、ノウハウを通じて、このような成果を上げています)


 面白いのは、店販顧客が増えても、技術単価の差は2年前と変わらないことです。


 このことから言えるのは、

サロンが顧客に適切なアプローチを実施すれば、店販購入者の割合はここまで増やせる、逆にある一定の層にはどんなにサロンがアプローチしても、店販購入にはなかなか至らないということです。


1秒タオルが顧客のヘアケア意識を高めるフックとなる理由

 1秒タオルはシャンプーなどに比べ、売れるための切り口が多く、経験の浅いスタッフでも非常に売りやすいのが特徴です。

→売れる5つの切り口

 1秒タオルをキッカケに、顧客のヘアケア意識が高まれば、自然と他の店販やメニューも実施されるようになります。

 その結果、技術単価が上がっていくのです。


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